雑記
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2004年11月1日(月) 読書雑記
高木新二郎『企業再生の基礎知識』(岩波書店・2003年1月・735円)は,倒産法実務の第一人者が現在の倒産法の姿を解説した本。小さな本だが,アメリカの制度を参考にしながらの解説は,私の頭の整理に役立った。専門家が知識を整理するにはよい入門書(というか出門書)である。もっとも本当に入門段階にある学生にはあまりお勧めしない。小さな「なぜ」については書いてあるのでが,大きな「なぜ」については書いていないからである。入門者に必用なのは後者である。
2004年11月1日(月) 新司法試験と法科大学院の教育についての議論に思うこと
南山大学の町村教授のblog
Matimulogでは,新司法試験の合格率についてマスコミで話題になって以来,新司法試験と法科大学院の教育について積極的にとりあげている。なかなかできないことだと思う。私もここに何度か書こうかと思ったが,実際に教えている学生の顔が浮かんできてしまって,なかなか自分の見解を発表できない。もちろん何も考えていないわけではない。ただ,今ここで自分の意見を明確にすることによって,傷つく学生もでてくることを考えると,ここに書く勇気がでない。あのマスコミの記事で傷ついた学生をどうやって励ませばいいのか。そういうことを日々考えている。そういうときに,客観的な分析をすれば,そういう学生をかならずしも励ますことにならないこともここに書かざるをえないがそれでいいのか?「辛いときでも粘り強く努力を続けていけば,必ず道が開ける。」ということしか言ってはいけないのではないのか?
とえあえず,学生の希望をかなえられるよう日々最大限の努力をしているから,学生も日々の努力を続けて欲しい,とだけ言っておこう。
2004年11月5日(金) 倒産法学の担い手について
シカゴから京都という記事は,「会社再生の問題とかは、本当は会社法の授業やテキストで取り上げてもいいはずである。」と述べている。これは,トラックバックしている,
Economic Explanationsが「日本のこれまでの倒産法学は,民訴の人が手がけてきたこともあって,手続偏重な世界。」という記述を受けたものである。たしかに,「倒産処理(企業倒産)って,結局はお金の話で,お金をどう回すかという「ディール」が一番大事だから,手続やとらでぃっしょなるでゆーりすぷるーでんすな解釈論よりもそういったビジネス(ファイナンス)と実体の方がはるかに重要になる」のは当然であろう。私の前々からの持論は,破産法などの倒産法の研究は訴訟法学者ではなく商法学者がやるべきであるというものである。有斐閣のアルマの会社法2の第10章では倒産処理も扱われているが,こういう姿が理想ではと思う。アメリカでは,商法学者が倒産法の研究をし,講義をしている。アメリカで在外研究した際に,倒産法の講義をしている教授に,日本では訴訟法学者が講義をしているがおかしくないかと議論をふっかけたことがある。その教授は,倒産手続法はあまり得意ではなく講義では飛ばしているので,手続法の専門家が講義する日本式の方が自分には合理的なように思えると言っていた。日本でも,今回の商法の現代化で,商法の会社整理や特別清算の規定の改正については,商法学者は訴訟法学者に丸投げしている。やはり商法学者はあまり倒産法を扱いたくないのであろう。要するに,倒産法は商法学者が扱っても,訴訟法学者が扱っても,どちらもぴったりしない分野なのである。しかしどちらかといえば,企業組織法として商法学者が扱うのが望ましいと思う。そう思いながらも,倒産法の研究をしたり,法科大学院で倒産法の講義をしている。
2004年11月7日(日) 民事判決を8回延期=結審から1年超、9回の例も−民訴法は2カ月以内・東京高裁
民事判決を8回延期=結審から1年超、9回の例も−民訴法は2カ月以内・東京高裁という記事は,「東京高裁に係属中の民事訴訟の判決が8回にわたって延期され、結審から1年以上が経過していることが6日、分かった。」というもの。判決言渡しがこれほど遅れるのも珍しいのではないか。合議がうまくいっていないのかもしれない。
2004年11月9日(火) 読書雑記
呉智英=佐藤幹夫編著『刑法三九条は削除せよ!是か非か』(洋泉社,2004年10月,798円)は,心神喪失者の行為は罰しない規定している刑法39条の削除論の是非についての論考を集めたもの。言論人・社会学者・法律学者・弁護士・精神科医などが寄稿している。私には滝川一廣「生活や社会をどう守るか」という論考が説得的であった。各寄稿者にもう少し論点を絞って論じてもらったらより良かったと思う。
2004年11月9日(火) 新司法試験「合格枠拡大を」 政府案反対の動き、各地で
新司法試験「合格枠拡大を」 政府案反対の動き、各地で という記事は,
という記事は,「弁護士や裁判官、検事を専門的に養成する法科大学院の教員や学生の間で、06年度からの新司法試験の合格枠を広げるよう求める動きが相次いでいる。」というもの。法科大学院教員としては,個人的信念はともかく,こういう動きに賛同・期待せざるを得ない。
2004年11月10日(水) 司法試験合格発表
本日司法試験の合格発表があった。
平成16年度司法試験第二次試験大学別合格者数一覧表によると,成蹊大学は合格者2名である。そのうち1名はSLS在学者である。SLS在学者は2名合格している(うち1名は他大学出身者)。
2004年11月11日(木) 悪質商法にもう泣かない 改正「特定商取引法」きょう施行
悪質商法にもう泣かない 改正「特定商取引法」きょう施行という記事は,「改正特定商取引法が11日から施行される。点検商法やアポイントメントセールスといった悪質な訪問販売に対する規制が強化されるなど、その効果が期待される。」というもの。点検商法などの訪問販売では、業勧誘に先立って販売が目的であることを明示することが義務付けられるなど注目されるべき改正がなされている。
2004年11月11日(木) 「裁判外紛争手続き、社労士にも代理権 政府方針」など
裁判外紛争手続き、社労士にも代理権 政府方針という記事は,「社会保険労務士や土地家屋調査士が、その仲裁や調停に代理人として参加できる見通しとなった。」というもの。資格をもっていればいいというものではないだろうが,国民にADRの門を広く開くという意味がある。
国立マンション訴訟高裁判決が公表されている。
2004年11月12日(金) 日弁連調査 「裁判官2300人不足」 支部の2割不在
日弁連調査 「裁判官2300人不足」 支部の2割不在という記事は,「全国の地裁二百三支部の約二割の四十六支部に裁判官が常駐していないことが日本弁護士連合会(日弁連)の調査で分かった。」というもの。事件が少ないから常駐していないのか,常駐すれば事件が増加するのかデータをもっと検討しなければならないと思う。いずれにせよ裁判官の増員は昔からいわれているがなかなかうまくいっていないようだ。定員が足りないというより,そもそも定員を充足できないという話を聞いたことがある。給料は大学教授と比べれば高いのだが,弁護士の方がもっと儲かって気楽なのだろうか。
2004年11月12日(金) クローズアップ法科大学院
成蹊学園広報55号に,
クローズアップ法科大学院という記事が掲載された。森戸教授と私と4人の学生のインタビューが載っている。
2004年11月12日(金) 暴力団組長に使用者責任を認めた最判
新聞報道で話題となった
平成16年11月12日 第二小法廷判決 がもう最高裁Webで公表されている。階層的に構成されている暴力団の最上位の組長と下部組織の構成員との間に同暴力団の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業について民法715条1項所定の使用者と被用者の関係が成立しているとした。また,階層的に構成されている暴力団の下部組織における対立抗争においてその構成員がした殺傷行為が民法715条1項にいう「事業ノ執行ニ付キ」した行為に当たるとした。
2004年11月13日(土) 司法試験委員会、新司法試験のサンプル問題を公表
司法試験委員会、新司法試験のサンプル問題を公表ということらしい。「法科大学院に電子メールなどで送付したほか、17日午後3時ごろから法務省のホームページにも掲載する。」ということだが,13日中には成蹊法科大学院には届いていない。郵送されているのだろうか。予備校はもう配っているらしいから,一挙にWebで公表の方がかえって公平でよかったのではないかと思う。
2004年11月14日(日) SLS社会人既修面接試験
本日SLS社会人既修入学試験面接試験があった。昨年より志願者が減っているとはいえ,未修者試験と同じ人も来たりしていて,受験者は熱心であった。
2004年11月15日(月) 読書雑記
ペリ−・オショ−ネシ−[富永和子訳]『財産分与』(小学館・2004年12月・860円)は,久しぶりに読んだアメリカの法廷小説。法廷もの小説が多いアメリカでも,民事訴訟が舞台のものはあまり多くはない。けっこう面白かったが翻訳をもっと丁寧にして欲しい。同書198頁に「こういう驚きがあることは,予測しておくべきだったんだ。」とあるが,「驚き」ではなくて「不意打ち」だろう。同書343頁に「背景を尋ね」とあるが,「背景」ではなく「前歴」であろう。別に特別な法律用語というわけではないのだから,日本語としておかしな訳はしないでほしいものだ。
高千穂遥『ダ−ティペアの大復活』(早川書房・2004年8月・1260円)は,私が学生時代から続いている,SFアクションシリーズ。まだシリーズが続いていたのはちょっと驚いた。最近の若い人が読んでも面白いのだろうか。それとも私のように学生時代に読んでいた人間が懐かしくて読むだけなのだろうか。
2004年11月16日(火) 新司法試験のサンプル問題公表余話
ここの11月13日に新司法試験のサンプル問題が公表されたことを書いた。ネット上の話だと,12日の夜には一部の法科大学院では学生にそのファイルがメーリングリストでばらまかれたようである。13日に書いたように予備校も配っていた。ネット上で情報をしった学生たちは,つてをたどって入手にはげんでいたようである。私は知らなかったが,成蹊は土曜日の段階では,新司法試験検討委員の教授のみが所持して,今週の教授会で各教員に配ろうかという話をしていたらしい。公式的には,月曜日の朝に大学の企画運営科というところにEメールで届いていたことが判明した(土曜日は担当職員は休んでいた)。私といえば,日曜日は面接試験後に若手教員と飲んでしまったので,月曜日の朝にネット上で転がっているのを拾って,他の教員にもEメールで送付したりしていた。本日の朝,法務省からEメールが来て,学生に配付してもかまいませんということになった。成蹊では(あまりいないとは思うが,情報にうとい学生のために)学生ラウンジにコピーを置いておくことにした。おそらく,つてを頼りに苦労して入手した学生は,成蹊のこの遅い対応に不満を持ったに違いない。
私のように法科大学院の教員であっても,学生がネット上にあげたものを入手して読んだケースが多かったのではないかと推測する。また,成蹊のように学生に配付することのできる資料だと知らずにのんびりしていたケースというのも多かったのではないだろうか。この混乱の原因は,法務省が17日の公表以前に一部の関係者に(学生に配ってよいことを教えて)先行して配付した上,大多数の法科大学院には学生に配付可能か否かをはっきりさせないまま配付したことにある。13日に書いたように,どうせ公表するなら,最初に関係者にのみ配り,それから法科大学院にくばり,それから公表するという手順は迂遠である。一度に一般公開すれぱよかったのだと思う。17日より数日早く読めたからってどういうこともないが,学生にとっては法科大学院が本当に学生のことを考えているかどうかの判断材料になるので問題なのである。成蹊大学では,企画運営科と法科大学院の連携を密にするような手配をお願いしておいたので,次回はもっと迅速に対応できると思われる。
2004年11月17日(水) 「新司法試験(必須科目)における具体的な出題のイメージ(サンプル問題等)」の公表
新司法試験(必須科目)における具体的な出題のイメージ(サンプル問題等)が公表された。すでに公表されたものと同じであるが,誤植はなおっている。
すでに公表されたものを持っている人は,
45頁下から1行目「AをYに」→「AをXに」
46頁上から2行目「Yが」→「Xが」
と修正する必用がある。
2004年11月18日(木) 司法修習生への給与貸与制実施、2008年度以降に延期
司法修習生への給与貸与制実施、2008年度以降に延期という記事は,「国費で負担してきた司法修習生への給与を廃止し貸し付け方式に改める問題で、実施時期が当初予定の2006年度から08年度以降に延期される見通しとなった。」というもの。法科大学院の卒業生も給付制で修習できそうであり,朗報である。
2004年11月19日(金) 読書雑記
稲盛和夫『稲盛和夫の実学 経営と会計』(日本経済新聞社・2000年10月・550円)は,有名な京セラの創業者の書いた本。かつてのベストセラーらしい。有益なことも書いてあるが,これは「実学」とは違うのではないか。とりわけ,副題の「経営と会計」についての実学的記述がほとんどなく,お説教色が強い。
2004年11月19日(金) 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律案可決
裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律案が参議院で可決された。本法は「裁判外紛争解決手続についての基本理念等を定めるとともに、民間紛争解決手続の業務に関し、認証の制度を設け、併せて時効中断等に係る特例を定めてその利便の向上を図ろうとするもの」であるという。民間紛争解決手続の業務の認証制度がうまく働くのか今後が注目される。法案は
司法制度改革推進本部のWebで読むことができる。
2004年11月20日(土) 読書雑記
古谷三敏[作画],日本公認会計士協会[監修]『Barレモン・ハ−ト会計と監査』(日経BP社・2004年8月・1050円)は,いわゆる学習マンガである。作画が第一級の漫画家なので,学習マンガにしては,画とストーリー運びはなかなかよくできている。内容は,体系的知識が身に付くわけではないが,公認会計士とはどのような仕事をしているかとか,最近話題になっている「繰越し税金資産」や「減損会計」などがよくわかるように易しく説明されている。「繰越し税金資産」は新聞の解説を読んでもよくわからなかったが,この本ですごくわかりやすく説明していて,ようやくわかった。
2004年11月21日(日) 敗訴者負担法案、廃案の公算
敗訴者負担法案、廃案の公算という記事は,
民事訴訟費用等に関する法律の一部を改正する法律案が廃案になる公算が大きくなったというもの。もともと異論があったもので国会で異論が蒸し返されたようだ。
2004年11月23日(火) 読者雑記
吉原龍介『経済学入門―101教室授業風景から』(学文社・2003年4月・2,100円)は口述形式の経済学入門書。比較的新しいトピックを例にしているので,けっこうあきずに読める。内容は金融中心の経済学入門である(ミクロ・マクロも扱ってはいる)。会社法を勉強する場合には,最低限この本に書かれた程度の金融の基礎知識が必用だろう。そういう意味で,経済を勉強する学生より法律を勉強する学生の方に役立ちそうな入門書である。
2004年11月24日(水) 司法支援センター、常勤弁護士150〜300人採用へ
司法支援センター、常勤弁護士150〜300人採用へという記事は,「行政組織「日本司法支援センター」に06年度からの3年間で、弁護士を150〜300人程度採用することなどを法務省と日本弁護士連合会が固めた。」というもの。「日弁連は司法修習を終えた新人弁護士を養成し、センターに送り出すことを検討している。」というから,法科大学院の卒業生で新司法試験合格者が人的供給源となるのだろうか。
2004年11月24日(水) 読書雑記
田中芳樹『窓辺には夜の歌』(講談社・2004年11月・552円+税)は,著者の代表的シリーズの「夏の魔術」の続編の文庫化。この時期にはまだお説教が少なく読みやすい。
2004年11月25日(木) 法科大学院が来春74校に、筑波・龍谷など認可へ
法科大学院が来春74校に、筑波・龍谷など認可へ という記事は,「大学設置・学校法人審議会は25日、新たに筑波大、龍谷大など6校に法科大学院の設置を認めるよう答申した。これで法科大学院は来春、計74校に、入学定員は235人増えて計5825人となり、新司法試験をめぐる激しい生き残りレースが本格化する。」というもの。成蹊大学法科大学院のライバルとしては,やはり社会人養成を主とする筑波大学であろう。場所も秋葉原で丸の内あたりから近いので,脅威である。入試の面接でも社会人は筑波を念頭においている人が多かったように思う。「来春開校する法科大学院は、筑波、信州、愛知学院、龍谷など計6校。」この4校以外は,事前に報道があった,静岡と北海学園なのだろうか。
2004年11月25日(木) 「民法の一部を改正する法律案」可決など
民法の一部を改正する法律案が
衆議院で成立した。民法もついにひながな化されたわけである。学生時代から文語体の民法になれてきたのでちょっと残念な気もする。
新司法試験の合格率3割 法務省試算、学生は反発や,24日の日経など,朝日新聞以外の新聞もこの問題を報ずるようになってきた。
2004年11月26日(金) 読書雑記
日向野幹也『南君の金融日誌 居酒屋物語で金融入門』(日本評論社・2003年12月・1500円+税)は,題名は金融と書いてあるが,物語風のファイナンスの入門書である。本来は「金融」と「ファイナンス」は同じものだと思うのだが,なぜか入門書・教科書レベルでは両者は守備範囲が違う(専門外で理由はしらない。もっとも最近でた金融の教科書には両方説明したことを特色としてうたっているものもある)。本書は日銀の役割などにはほとんどふれていず,企業の経済活動中心の説明なので,そういう意味ではファイナンスの入門書といったほうが誤解がないと思う。本書の大部分を占める物語編は大変面白く,企業の経済活動がわかるようになっている。法科大学院の学生が会社法を学びながら副読本として読むのに向いているだろう。もっとも,最後にほんの少しある理論編は,説明にあまり工夫が無く,なくてもよかったかもしれない。もちろんこの部分がないとファイナンスの入門とはいえなくなってしまうのだろうが,物語編のなかになんとか織り込んで欲しかったところである。いずれにせよお薦めの入門書である。
2004年11月26日(金) 「民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律案」可決
2004年11月28日(日) 読書雑記
村田信之『ひまわり弁護士』(講談社・2004年11月・490円)は,北海道紋別の日弁連公設事務所の初代女性弁護士の活動のルポルタージュである。深みはなくさらっと読めるが,そこそこ面白い。司法改革のさなかタイムリーな企画である。弁護士がその土地にいることで,従来は法的でない解決がなされていたのが,法的解決がなされることになる様が描写されている。そして,破産申立が増えすぎなどという,法的解決に対する批判的な意見も少しだが取り上げられていて,バランスもまあとれている記述である。こういうところで,紛争解決はいかにあるべきかとの考慮材料があるとは思わなかった。法社会学者が扱ってくれないだろうか。
夢枕獏『新・魔獣狩り 9(狂龍編)』(祥伝社・2004年11月・860円)は,長期シリーズの9巻目。読む方はもう最初の方の設定は忘れて,なにがなんだかわからない状態である。まあそこそこ楽しめるからよいのだが。はやくシリーズを完結してほしいものだ。それにしても感心なのは,ボリシーを貫いて,こんなシリーズでもあいかわらず必ず「あとがき」をつけていることだ。
2004年11月30日(火) 読書雑記
田作朋雄『事業再生』(角川書店・2002年3月・600円)は,私的整理としての事業再生についての入門書。事業再生とはビジネスリカバリーの訳語ということだ。小説仕立ての部分もあり,著者の一代記の部分もあり盛りだくさんで面白い。この本を読むと民事再生法がいかに重要な立法だったかがわかる。デット・エクイティー・スワップの説明もわかりやすい。ちょっと企業再建に興味がある人には必読の本であろう。